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本当の、「初めて」の日…

えちぃSSの更新です。
空族時代篇の世界を舞台にした、
パーシヴァル先生とマリンさんのこのお話の続き物です。
大人向けの内容ですので、ご注意を。

それでは、よろしければ以下の続きからどうぞ。
(追記:本文を一部修正しました)







「俺なんかで、いいのか…?」

「お前でいいんじゃない。お前がいいんだ。」

「…あり…がとう…。」

涙に濡れた美しい顔が微笑み、
どちらからともなく、二人の影はお互いに近づいて。

「マリン…」
「ん…」

そして、二人の想いと共に、二つの影は一つに重なった――。



【本当の、「初めて」の日…】



「ん…ん…」
屋外から聞こえてくる喧騒の音は、今の二人の耳に届く事は無かった。
口付けを重ね合う二人の耳に届くのは、「アナタノオト」。
口付けの息遣い。心の音。お互いの存在そのものが発する音だけ。
「んぅ…ふぁ…んむぅ…」
口付けは、徐々により情熱的な様相を増していく。
マリンの方から、舌をパーシヴァルの口内に挿れたのだ。
それは彼の口内を蹂躙し、よりお互いの身体を熱くさせる。
当初はそんな彼女の「攻め」を受けるままだったパーシヴァルも、
やがて彼女に応えるように、彼女の舌に自分のそれを絡め合わせて、
彼女の口内にも侵入すると、彼女が自分にしたように愛撫する。
「ふぁ…ぁ…ちゅる…」
キスが深みを増していくにつれて、紅潮の色も深まっていく二人の顔。
顔だけでなく、全身に熱がまわり、火照りも増していく。
キスをするのは今回が初めてではない二人だが、
これほどまでに長く、熱く、深いキスは、今回が初めて。
今一度、お互いの想いを伝え合って、
更に昂った想いは、歯止めを効かせてくれない。
心と身体が望むままに、二人は口付けを続ける。
キスを続けながら抱き合い、お互いの身体を繋ぎ留める二人の手。
優しさと強さの感情が同居するその手は、決してお互いの身体を離そうとはしない。
長く、永く、お互いの想いを重ねて、幸せを重ねて。
恋人達のキスは、続く。


「ふぁぁ…」
その終わりは、突然に。
始まりと同じように、どちらからともなく、二人の唇が離れる。
キスの時間の、ひとまずの終焉。
唇が離れると同時に、それでも尚も二人を繋げようとするように現出する、
二人の唇に端を発して伝う水橋。
それが無くなってしまうのも名残惜しいと、
二人の顔の距離はそれ以上離れる事は無かった。
外部からの音を断ち切り、二人の音に支配された部屋の中で、
二人の熱い吐息の音が響く。
「ん…」
再び、パーシヴァルの唇が、マリンのそれに塞がれる。
今度は、マリンの方からの口付け。
「んぅ…ちゅ…ちゅるぅ…ん…」
今度の口付けは、最初から深く、情熱的なものだった。
再びパーシヴァルの口内にマリンの舌が侵入し、口内を蹂躙したかと思えば、
唾液も絡め取り、唇も舐めて、吸い尽くそうとするような激しいキスを見舞う。
今度は先手を取られてキスで蹂躙されながら、
パーシヴァルは再び彼女の身体を抱き締める為に、手を動かそうとするも、
その行動に移る前に、彼の手は、マリンのそれに取られた。
パーシヴァルの手を取ったマリンは、彼の左手首を掴むと、
その手を自身の胸へと導き、押し当てた。
(……!)
瞬時に、キスですっかりゆで上がったように紅潮しているパーシヴァルの顔が、
更に赤みを増していく。
ドレスと、その下にある下着と、二枚の衣類に隔てられていても、
彼女の胸のあたたかさと、その感触ははっきりと伝わる。
やわらかく、同時にマリンによって押し当られた
パーシヴァルの手を押し返す弾力を感じさせる、
マリンのあたたかく、やわらかい、豊満な胸。
ぐにぐにと押し当てられて、厭らしくその形を歪めていく
そのやわらかい膨らみの感触は、
パーシヴァルから冷静さを奪い去るには十分すぎる威力を持っていた。
先程の抱き合いながらのキスでも、彼女の豊満な胸を押し当てられて、
彼の身体に、その感触は確かに伝わっていた。
しかも、お互いの衣類越しに伝わっていたその時とは違い、
今はパーシヴァルの素手から、直接伝わっている。
「ふぁ…ちゅぅぅ…ちゅ…ぁん…」
パーシヴァルの手に自分の左右の胸を押し当てながら、
マリンは情熱的なキスを止める事は無かった。
今この時間は、目の前の彼を自分の虜にしようと、
キスと愛撫で彼の身と心を自分に釘づけにする。
せいいっぱいの愛情を、彼にぶつける。


「ちゅぱっ…んっ…」
二度目のキスは、唇を離したのも、マリンからだった。
同時に、キスの間ずっと胸に押し当て続けていた彼の左手と、
同じく手に取っていた右手も解放する。
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
再び、室内には二人の熱い吐息が漏れる。
先程よりも、更に乱れた、熱さを増した吐息。
吐息と共に交わる二人の眼差しもまた、
先程とはその様相を変化させてものとなっていた。
繰り返され、熱さと深みを増したキス。
それは二人の想いを一層昂らせ、
更なる「愛の交わり」を求めようとする想いを生み出させる。
キスの先にある、愛の交わり。
まだ二人が体験した事のない「交わり」。
愛し合う男女に必ず訪れる、神聖な儀式の時。
勿論、二人は以前からそれを意識した事があり、
そして今、はっきりと意識するに至っている。
「目の前の愛する人と、一つに交わり合いたい」と。


「…はぁ…はぁ…なぁ…?」
「はぁ…はぁ…ん…?」
「さっきのキスと…その、あれ…そういう事って、受け取っていいのか…?」
パーシヴァルより問われたのは、意思確認を求める声だった。
「……うん。」
静かに頷くマリン。彼女の先程の行為に含まれた意思は、
はっきりと彼へと伝わっていた。
「…今度は、俺がこんな事を言う側になっちまうけど、本当に、いいんだな…?」
「…どうしてそんな事聞くんだよ…。
 さっき、ああ言ってくれたばかりじゃないか。……断るわけ、ないだろ…。」

キスの前の、パーシヴァルより告げられた、半ばプロポーズ同然の言葉。
通い合い、育まれた想いが示した、新しい未来。
その未来に、二人はもう立っているのだ。
未来はもう始まっている。
その未来を歩んでいく為には、目を背けたくなる過去とも向かい合う必要があった。
そして今の二人には、それが求められている。
それは、二人の想いが完全に一つになる為にも、どうしても必要な事。

「それに、俺だって…したいよ、お前と…。」
自身の下半身の熱の昂りをはっきりと感じながら、
マリンは一瞬、パーシヴァルの下半身に視線を移す。
彼のズボンの股間部分が張っているのが、はっきりと見えた。
彼も、同じだった。
「マリン…」
パーシヴァルは、そっとマリンの手を取る。
マリンはぎゅっと握り返しながら、静かに彼の目を見つめた。
強く、優しい目だった。
安心な気持ちに心が満たされる。
これから自分の身体を許す彼は、自分のよく知っている、
変なところもあるけど、強くて、優しくて、そして自分が愛する男性なのだ。
心を満たしていく今の安心感は、生まれて初めて得た気持ちだった。
「…脱がせて…。」
その懇願の一言が、「始まり」を告げた。





「どうした…? ちょっと手が震えているぞ?」
「ぇ…? ああ、すまん。」
マリンの身に纏っていたドレスはパーシヴァルの手によって
徐々に脱がされていき、やがて、彼女の身体から完全に離れた。
ドレスの下の、パンティーとお揃いの白いキャミソールが露わになった。
パーシヴァルが初めて目の当たりにする、マリンの下着のみの姿。
すぐに脱がそうとせず、その下着姿を見つめる。
同時に、彼女が着痩せする女性である事を、改めて実感する。
スラリとした美しい肢体に、凹凸の激しい、整った美しいボディライン。
声も漏らさず、じっと自身の下着姿を見つめるパーシヴァルを前に、
マリンは静かに、固唾を飲んで彼の行動を待つ。
僅かに汗がキャミソールに滲む。
やがて、マリンの下着姿をしっかりと目に焼き付けたパーシヴァルは、
キャミソールを脱がそうと、手をかける。
小さく押し殺したパーシヴァルの吐息のリズムが、
少しずつ乱れていき、その速度を早めてゆく。
その手は、やはり震えていた。
「…お前、まさか…するの初めてなのか?」
「…ご名答だ。」
まさか、と思って疑念を問い質すと、彼はその「まさか」な答えを返した。
「…意外か?」
「…正直、な…。」
くすり、と静かな笑みが零れる。
その笑みの裏に隠されたもの。
言葉通りの驚きの感情と共に、静かに込められた、嬉しさと悲しさの感情。
「…俺もな、今、すげえ緊張している…。」
意を決したように、力をこめて、パーシヴァルはキャミソールの裾を掴む。
「初めて…だから、色々とダメなところもあると思う。
 痛い思いや気持ち良くない思いをさせちまうかもしれねぇ。
 そんな事になったら…遠慮なく言ってくれ。」
緊張しきった、パーシヴァルの様子。
ここまで緊張した彼の姿を見るのは、マリンにとっても初めての事だった。
その緊張でいっぱいな様子の中に見える、彼の優しさ。
それが、ただ、ただ、嬉しい。
「それと…覚えておいて欲しい…。」
「…うん?」
「ここに居るのは、俺、だからな。
お前の……恋人で、お前の事が……大好きな男の、パーシヴァル。
最後まで…それを、忘れないでくれ。」
「…うん。」
顔を真っ赤にして、真剣な眼差しでそう告げるパーシヴァルに、
マリンも少し頬を染めて、優しい笑みと共に頷く。

「じゃあ…こっちも、脱がすぞ…?」
「うん…。」
キャミソールを脱がされて、マリンの身体は、いよいよ裸身に近づいていた。
彼女の肌を覆う衣類は、白のブラジャーとパンティのみ。
緊張に、ブラには汗がにじむ。
ブラジャーに包まれた、形のよく大きな乳房。
彼女の美しい身体の中でも、一際目を引くそこは、少し窮屈そうにも見える。
胸の頂には、白い衣類越しに、
うっすらとピンク色の突起が胸を覆うキャミソールを押し上げているのが見えた。
まだ、何も愛撫を加えられていないというのに、
既に、そこには血と熱が、こもろうとしていた。
一方、パンティの方にも、僅かに、ゆっくりと、水分が滲み始めていた。
それは肌より滲む汗であり、
愛しい人と迎える交わりに歓喜する身体が生み出す、身体が感情を形にしたもの。

それでも、彼女が過去に受けた傷が、今も尚痛ましく刻まれている事も、
改めて、パーシヴァルも、そしてマリン自身も、実感する事になる。
その一つを、マリンの左手の動きが示していた。
彼女の左手は、彼女の左乳房の下に、そこを隠すように添えられていた。
お互いの心に、一抹の悲しみが差し込む。

「…いくぞ。」
こくり、とマリンは言葉を発する事も無く、頷く。
慣れない手つきで、パーシヴァルはブラのホックを外す。
ホックが外れると同時に、大きなブラは弾きだされるように彼女の身体を離れ、
小さな音を立てて、床に落ちた。
ブラが外れるのと同時に、マリンは右手で、ブラから解放された乳房を覆い隠す。
反射的な行動、だった。
(……ゴメン…)
その行動は、彼に裸身を見せる事の羞恥心以上に、
裸身を晒す事の恐怖心によって起こったものだった。
目の前の人が、自分が信頼する、そして愛する人だとわかっていても、
いざという時になって、眠れる過去の記憶への恐怖が身体を動かす。
彼女の心に刻まれた傷は、自身の裸身を彼の前にすぐに晒す事を躊躇わせた。
彼は自分を心から愛してくれているというのに。
その彼を身体が一瞬でも拒んでしまったようにも感じて、
彼女は悲しみと、彼への申し訳ない気持ちを抱いてしまう。
表情に影が差し込み、その瞳に、悲しみの色が宿る。
(マリン…)
彼女のそんな機敏な心の変化を、パーシヴァルは見逃さなかった。
目の前に、愛しい彼女の、自分の愛する、自分を愛してくれる、
美しい女性の裸身がある。
自分を求め、受け入れたいと、彼女は自ら望んでその姿になった。
だが、彼女は愛を求めたいと思っているのに、
それを恐れる心も、まだ消し去る事が出来なかった。
過去に悪意によって刻まれた傷は、今も彼女を苦しめている…。
(俺は…)
だからこそ、パーシヴァルは願う。
(お前を、救いたい…!)

若い衝動は、人をいとも容易く「獣」へと変える事もできる。
心から愛し合う男女が肌を重ねる時でも、それは例外ではない。
パーシヴァルの中にも、「獣」は息づいている。
彼もまた、若いのだから。
だが、彼は衝動に身を任せようとはしなかった。
ただ、目の前にいる、愛する彼女を、愛し、癒し、救いたい。
その一念は、彼の内の衝動に遥かに勝り、
彼の身体は、理性の望む通りに留まっていた。


静かに、黙ったまま、パーシヴァルは裸になったマリンの身体にすぐに触れる事無く、
彼女の裸身を、じっと見つめ続けた。
息を荒ぶらせる事無く、静かに、押し殺すように。
(………)
(……)
マリンの裸身は、美しかった。
パーシヴァルが初めて彼女の裸身をその目にしたのは、
まだ彼女と初めて出会って間が無い頃だった。
月明りに照らされながら、泉で水浴びをする彼女の美しさに、
彼は心奪われた。
そして同時に覚えた、ある違和感。
女性として大事な部分以上に、左胸の下を必死に隠そうとしていた姿。
その「違和感」の正体を知った上で、
彼は今、「あの時」以来に、マリンの裸身を目の当たりにしている。
改めて、彼はマリンの美しさに、心奪われ、
それとは別に、新たな感情が湧き起こる。
それは、怒りと、悲しみ。
より近くで、はっきりと目に映る、彼女の身体に刻まれた幾つもの傷。
それは、彼女が過去にどれだけ苦しい時間を送り、
悪意と欲望に嬲られ、踏み躙られ続けたかを示す証。
そして、彼女にそのような運命を強いる事を決定づけた証は、
今、彼女の左手の下に隠されている。
(…畜生…!)
沸々と、怒りの感情が込み上げてくる。
マリンの受けた数多の苦しみ。
人としての尊厳を奪われ、踏み躙られ続けた惨すぎる過去。
彼女にこの傷を直接付けた張本人は、既に名も知れぬ強盗に惨殺されたと聞く。
そして、彼女を苦しみに満ちた暗黒へと引きずり込み、この傷を刻む運命を強いた男は…
ネグロでの戦いにて、マリンとパーシヴァル自身の手で報い、
最期は海の藻屑と消した。
彼女を奴隷の身に堕とし、そこで散々彼女の心身を踏み躙った輩達は、
全てこの世界から消え失せた。
それは、一つの決着が着いたことを意味している。
だが、彼女が受けた傷は、今もその身に、心に、深く刻みつけられている。
消えぬ悲しみと怒り。
最愛の人を傷付けた者への怒りは、パーシヴァルの心からも消える事は無い。
そして、その怒りと悲しみの感情は、同時に別の感情を一層昂らせる。
それこそが、彼女を救いたいという気持ち…
彼女を愛する想い、だった。

彼はこれから、彼女と一緒に未来へと足を踏み出すために、
一つの試練を乗り越えようとしている。
彼女を愛する為に。
彼女を救う為に。
愛する人への想いを何よりも大切に、
彼は、心をより、彼女への想いで満たしていく。


「ぁ…」
ゆっくりと近付いてきたパーシヴァルの手が、
胸と、胸の下を覆い隠すマリンの手に触れる。
優しく、その手を開く事を促すように。
怖がらないで、と語りかけるように。
彼の優しい心に応えるように、反射的に警戒を示してしまった身体は、
その意思を解いていく。
胸を覆っていた右手が彼の左手を掴み、覆われたままだった胸を解放する。
解放された形のよく大きな乳房が、ぷるん、と揺れて、
その大きく柔らかな霰のない姿をパーシヴァルの前に露わになった。
そして、左胸の下を抑えていた左手は、彼の右手を掴み、
その下の、彼女が最も忌む傷が晒された。
奴隷の証に刻まれた傷。
彼女に悪夢のような日々を強いた、忌むべき烙印。

全てが、パーシヴァルの前に露わになった。
全てを、彼はその目に映した。
彼女の両手を握りしめたまま。
「…綺麗だぞ…すごく…」
初めて目にする、彼女の全てが露わになった姿。
それを見て感じた、あまりにも簡潔で、素直に思った言葉。
短くも、たくさんの想いのこめられた言葉。
そう告げるパーシヴァルの目は、真っ直ぐマリンの瞳を見つめていた。
彼女の心の奥底に、言葉を届けようとするような、真っ直ぐな目だった。
「…本当に…?」
「本当に、だ。こんな言葉でしか言えないけど、本当に、すごく綺麗だ…。」
マリンの表情から、翳りと悲しみが消えていく。
真心を届けようとするその声を、信じられない理由は無かった。
彼は何にも嘘をついていない、本当の想いを届けてくれたのだ。
上辺だけじゃない、本当の言葉。本当の想い。
「…嬉しい…」
短く呟かれたその言葉は、彼女が男性と「交わる」時に、
彼女が生涯初めて発した、喜びの言葉となった。
幾度となく心を許していない男性のその身体を穢された彼女の、
男性との「性」の交わりの中で、初めて喜びを覚えた瞬間だった。
――そして、これから彼女が「性」の交わりを交わし合う相手は、
生涯を終えるその時まで、彼のみとなる――
「…胸、触ってもいいか…?」
手を握ったままだった彼が、次の行動に移ろうと、彼女に了承を求める。
「…優しく、してくれよ…」
左手を一旦離すと、彼女はその手で、重たげな乳房を揺すった。


「ん…」
小さくも、熱のこもった嬌声が漏れる。
(やわらけぇ…)
ベッドにマリンを押し倒す形の状態で、
手で掴みきれないほどの大きくやわらかな膨らみに、
パーシヴァルは両手でそっと触れていた。
強く力を加える事無く、優しく撫でる。
まるで、壊れてしまいそうなものを、優しく愛で、慈しむような手つきで。
――そう、この美しい身体と、美しい心を持つ彼女は、
かつて壊れてしまいそうになるぐらい、蹂躙された――
だからこそ、優しく愛でたい、と思った。
彼女の心と身体を救う為にも。
「…気持ちいいか…?」
「…ああ、すごく柔らかくて…」
「そう…っ…んん…」
胸に優しい刺激を受ける度に、マリンの身体に奔る快感。
長く忘れていた…思い出したくないとも思っていた快感。
だが、今彼女の身体が感じているものは、
彼女が知っているものと、似て非なるもの―。
「んっ…きゅっ…!…」
胸に僅かに強い刺激を感じて、小さな悲鳴が漏れる。
乳房への愛撫を受けて、少しずつ硬くなっていた先端の小さな果実が、
彼にきゅっと摘まれたのだ。
「っ…! すまん、痛かったか…!?」
「ううん…痛くなんかないぞ…。それくらい、全然大丈夫だから…。
 もっと強くしてくれたって、いいんだぞ…?」
そう口にしたところで、マリンは自分の言葉に驚いてしまう。
強い快楽を恐れてすらいたというのに、
今、自分は彼からのより強い快楽を求めるように、促した。
自分から、求めた――。
この日、先に積極的に彼を求めたのも、マリンだった。
愛しい彼との交わりは、確実に、彼女の心の中にある恐れを溶かし、
「女としての幸せ」をはっきりと感じさせていた。
「んぅ…」
「ひゃっ」
胸に感じる新たな感触に、マリンは僅かに驚嘆の声をあげる。
彼女の求める声に応えたパーシヴァルが、
今度はその顔を、彼女の右の乳房に埋めたのだ。
手とは明らかに違う、頬や鼻、そして唇の感触。
「いい匂いがする…」
「く、くすぐったいぞ…」
目を閉じたまま、ゆっくりと乳房に顔を埋め、息を吸い込む。
甘い香りが鼻腔をくすぐり、胸を満たしていく。
顔での愛撫を続けながら、頬に当たる感触に、彼は目を向ける。
愛撫にすっかり火照り、桃色を帯びてゆく大きな膨らみの頂に、
その存在を誇示する、赤くかわいらしい果実。
吸い寄せられるように、彼は赤い果実に吸い寄せられていき――
(ぁ…息、当たってる…)
声も無く、口を開けて―
(んっ…)
「ぁっ…!」
優しくそれを、含む。
「ぁ…ぁあっ…ぁ…あ…」
依然左の乳房には手による愛撫が加えられ続ける中、
手での愛撫とも顔での愛撫とも大きく異なる、
口での愛撫がマリンの乳房に降り注ぐ。
「ちゅっ…ん…ぅ…ちゅ…」
「ん…ふぁ…ぁ…ん…」
パーシヴァルは目を閉じて、マリンの乳房を吸い続ける。
口内に、香りにも負けない甘い味が広がっていくような感覚を覚える。
女性の乳房への愛撫など、彼の生涯で、今日が初めての事。
女性の乳房を吸うのも、赤子の時に母の母乳を飲んだ時以来の事だろう。
その愛撫は、愛撫というよりも、
母の母乳を飲む赤ちゃんの仕草に近いものといえなくもなかった。
不慣れながらも、彼は心に決めた念を忘れないで、愛撫に努める。
せいいっぱいの愛情を伝える事。
彼女を愛し、癒し、救いたいという想い。
優しくする。
それらを絶対に失念する事無く、彼は口を、手を動かし続ける。
「ふぁあ…ぁ…あ…はぁ…」
パーシヴァルに乳房を吸われながら、マリンは快楽以上に、
あたたかい気持ちに心が満たされていくのを感じていた。
それは、彼女が男性とのセックスで、初めて感じた気持ちだった。

かつて、マリンが奴隷だった頃。
彼女を人間とすら見なしていなかった「カイヌシ」に、
マリンは幾度となく醜く歪んだ欲望をぶつけられ続けていた。
彼女の気持ちを一切気遣うことなく、人の情と呼べるものを一欠けらも示す事無く、
自分の欲望を満たす為だけに、「カイヌシ」はマリンの身体を蹂躙し続けた。
彼女の全てを力ずくで強引に奪い取ろうとするように。
それは確かにマリンの身体には快楽を与えたが、
その心に与えたのは、多大な恐怖と、悲しみだけだった…。

「ちゅっ…ん…ちゅ…はぁ…」
「ん…」
甘い嬌声は徐々に聞こえなくなり、
いつしかマリンは、自分の乳房を吸い続けるパーシヴァルの姿を、
優しい笑みを浮かべてじっと見つめていた。
まるで、母親が母乳を飲む我が子を優しく見つめるような姿だった。
――赤ちゃんは母親から母乳を飲む際、
大事な栄養である母乳を母から得ると共に、
もう一つ、とても大事なものを得る。
それは、母の愛情。
母乳の授乳は、母と子の絆を育む時間でもある。
母親は赤ちゃんに母乳を与えると共に、愛情も一緒に与え、そして育む。
目が覚めて、目の開いた赤ちゃんは、
母の目をじっと見つめながら、母乳を飲み続ける。
母の声に耳を傾けて、その目から、その声から、愛情を感じ取りながら…。
同時に、赤ちゃんも、母に与えるのだ。子から母への愛情を。
そして、母は我が子を見つめ、語りかけながら、
より我が子への愛情を深めていく…。
母子の信頼関係は、授乳を通して、より強く形成されていく――
今のマリンが感じている気持ちは、
赤ちゃんに母乳を与える母親にも、どこか似た気持ちだった。
愛しい彼が自分を優しく愛撫してくれる姿を見つめながら、
自分の幸せを噛み締めると共に、彼の愛情を一心に感じると共に、
彼への愛情を深めていく…。
繋がる、あたたかい想いが、二人の心を温め合う…。

時折目を開けては、マリンの表情を確認していたパーシヴァルだったが、
彼女が安堵したような、おだやかで優しい笑みすら浮かべて、
自分を見つめてくれているのを見て、
彼の心にも、安堵が広がる。
彼女の表情が、嘘を言っているようには思えなかったから。
(これで気持ち良くなってくれるのなら、
 これで、喜んでもらえているのなら、もっと…)
彼女の声に、息遣いに耳を傾ける事も忘れずに、乳房を舐め、吸い続ける。
どこまでも、優しく、優しく。
パーシヴァルは、マリンから何も奪おうとはしていない。
彼は、せいいっぱい与えようとしている。
マリンへの、心からの愛を、懸命に。
身体と身体が触れ合い、心と心も繋がる。

「んぅ…ふぁあ…はぁ…はぁ…」
やがて、パーシヴァルの口がゆっくりと、マリンの右の乳房から離れた。
同時に、右手も彼女の左の乳房を解放する。
熱い吐息が、マリンの乳房に当たる。
そのままマリンの肩を抱いて、ベッドに横になる。
共に横たわったまま、向かい合う形となる。
「ん…ふふ、こっちだけで…終わりか?」
「はぁ…ふぅ……!」
左手で、左の乳房を示し、マリンは微笑みかける。
「こっちも…好きにしてくれていいんだぞ…?」
「…いただきます…。」
「んっ…ぁあっ…」
パーシヴァルの唇が、今度はマリンの左の乳房に降り注ぐ。
その優しい愛撫を受けながら、また彼女の心に満ちていく、あたたかい気持ち。
(パーシヴァル、かわいい…)
マリンの手が、優しく彼の頬を撫でる。
それは、彼女の意思を改めて形に「コウイ」。
(マリン…マリン…!)
伝え、伝わる想い。
それは、二人の心をあたたかく蕩かしていき、二人を更に近づける。


「くぅ…ぅ…」
「ちゅぱっ…無理、しなくていいからな。
出したい時に、いつでも出して…んっ…」
自身の股間――既にズボンや下着は脱がされ、
そそり勃った分身が露わになった――
に顔を埋めるマリンを見つめながら、静かに呻いていた。
「今度は、俺にも食べさせて…」
マリンの乳房への愛撫が一旦終わると共に、彼女の方から求めたもの。
それが、ここに繋がる。
「んっ…んっ…ちゅるぅ…ふぁ…ん…」
休む間もなく、彼女は「慣れた」手つきで、パーシヴァルの分身を口内で愛撫する。
痛くは無かった。
彼女も、先程パーシヴァルがそうしてくれたように、優しく求めてくれているから。
与えられる快楽に呻きながらも、パーシヴァルは少しでも彼女に触れたいと、
彼女の心を安堵させたいと、
その髪を、そっと優しく撫でる。
「ぅぁ…は…あ…」
「んっ…んん…ふぁ…ちゅ…ちゅるぅ…んんっ…」
髪に感じる彼の優しい手の感触を感じながら、マリンは彼の味を味わう。
今彼女が咥えているのは、愛しい彼の分身。
今自分の髪に触れているのは、力ずくで自分を従わせ、屈服させようとする手ではなく、
自分を愛し、安堵させてくれる手。
それらの事実がマリンの心に齎す安堵は、計り知れないものがあった。
彼となら、かつて強要されて心の底から恐れていた恐怖していた行為も、喜びに変わる。
愛おしそうに、彼の分身を愛撫し、その味を求める。
――男性の分身を心から愛おしく愛撫するのは、これが初めての事だった――
(早く…早く…!)
優しく愛撫を続けながらも、マリンの心は逸る。
早く、彼の味に満たされたかった。
「ぅ…そろそろ…出そう…だ…」
自分の中の衝動を抑え、せいいっぱいの優しさで彼女への愛撫に努めるパーシヴァルも、
ここばかりは、今は早めの暴発を抑えられそうになかった。
尤も、それはある意味、マリンにとって望ましい事でもあったのだが。
「ちゅっ!ちゅっ…!ちゅるぅっ!ちゅぅ!」
「ぅあっ…!ぉっ…」
優しく愛撫を続けていたマリンも、遂には彼の怒張の暴発を誘うように、
激しい音を立て始めながら、彼の分身への愛撫を強めた。
(ちょうだい…! いっぱいちょうだい…!)
そして。
「ぁ…!出すぞ…ぅ…!」
「んん!!」
マリンの口内で、パーシヴァルの分身が弾けた。
真っ白な液体が、彼女の口内に勢いよく叩きつけられ、
やがてそれは、喉奥へと流し込まれる。
「ぁあ…ぁ…」
「んく…ん…! んん~!んっ…!」
射精が始まっても、マリンは愛撫を止める事は無かった。
精液を味わい、その味、その匂いを記憶に刻みつけながら、
精液に塗れた口内で彼の分身を包み込み、吸い上げる。
「ん…んく…んく…ん…んぅ…」
「ぅぅぅ…」
射精が終わった後も、マリンは彼の分身をすぐには解放せず、
中に残っている精液を吸い出そうとするように、愛撫を続けた。
「んぅ…ふぅ…ふぁ…ん…」
やがて、最後の一滴を吸い出すと、彼女はようやく、パーシヴァルの分身を解放する。
それと同時に、ごく、と音を立てて、
彼女は口内に残っていた精液を、自身の体内へと飲み込んだ。
「んぅ…ふぁ…はっ…はぁ…」
息を荒くして、涙目になりながら、
マリンは視線をパーシヴァルの分身から、彼の顔へと移す。
「おいしかったよ…」
「そうか…」
「悪かったな、最後の方、いきなり強くしてしまって。」
「いや、謝る必要は無いぞ。俺も…すっげぇ気持ち良かったから。」
「…よかった…」
優しい頬を浮かべるマリンの頬に、一筋の涙が伝う。
「マリン…泣いて…」
「うん、嬉し涙だよ、これ…。お前、本当に優しいな…。
 嬉しくて、涙出てきちゃったんだよ…。」
心と体が、一緒に幸せの声をあげている。
こんなに幸せなセックス、初めての事だから…。

何も、恐れる事など無かった。
こんなに簡単な事だったんだ…。
苦しく悲しい過去は消えない。
永遠に、「過去」として残り続ける。
だが、彼女には「今」があり、「明日」がある。
彼女の「今」には、こんなにも自分を愛してくれる彼がいるのだ。
そして、彼と一緒に続く「明日」がある。
それに改めて気付いた瞬間、もう、何も怖くなくなった。
どうして、もっと早く気付かなかったんだろう。
全てが、明るく、光に照らされる――。

「マリン…」
パーシヴァルはそんなマリンの涙に濡れた笑顔を見つめながら、そっと涙を拭う。
その涙は、自分が流させた涙。
彼女が感じてくれている、幸せの想いの形。
嬉しい気持ちは、パーシヴァルも同じだった。
彼女に幸せを感じてもらえて、とても嬉しかった。
彼女に幸せを感じてもらえたのなら…彼は更なる想いを心に決める。
もっと彼女に幸せを…彼女の傷を癒す為に、自分にできる事を。

「マリン…」
「ん…」
パーシヴァルはマリンの身体をそっと抱き寄せると、共にベッドに倒れ込む。
先程のように、彼が彼女を押し倒す形だ。
マリンを抱きしめる彼の顔は、
彼女の顔の前から、ゆっくりと胸の方に向かって下がっていく。
「うん? またおっぱい…?」
再び乳房に愛撫してくれるのか、と彼女は思ったが、
彼は乳房の前で顔を止める事無く、更にわずかに、その下に顔を下げた。
そこにあるのは――。
「…パーシヴァル…」
「……」
――ずっと、彼女が隠してきた、忌むべき烙印だった。
痛々しく刻みつけられた傷を、パーシヴァルは、静かに黙って見つめ、
そして―
「…!」
「ちゅ…」
優しく、そこに口付けていた。
まるで、傷を癒そうとするかのように。
「ちゅ…ちゅ…」
「…ぁ…」
優しいキスが、傷口に降り注ぐ。
不思議な感覚だった。
彼のキスを受ける度に、永遠に消える事が無いはずのその傷跡が、
消えて行ってしまうような、そんな感覚に捉われる。
彼の優しさが、愛情が、傷痕を、癒し、消そうとしてくれる―。
「ずっと…ずっと苦しんできたんだよな…」
胸の下で、パーシヴァルが呟いた。
「こんな傷を付けられて、ずっと、ずっと、苦しめられて…
 たくさんの傷を付けられて…」
その声が、徐々に震えを帯び始める。
「もう、絶対に、お前を傷付けさせやしない…」
全てが露わになったマリンの身体を、パーシヴァルは改めて、優しく抱きしめる。
彼女の身も心も、その全てを抱きとめるように。
「これからずっと…絶対に、守るからな…」
涙に濡れた、強い意志の込められた声。
「……うん…」
頷くその声は、頬を再度伝う涙の泉と同様に、濡れていた。
パーシヴァルは一度顔を離すと、
真っ赤になった目で、彼女の身体を抱き締めたまま、
彼女の身体に刻まれた、いくつもの傷痕を見つけては、
そこにキスの雨を降らせる。
身体の傷痕は消せないとわかっていても、
彼女の心の傷を癒そうと、救おうと、少しでも多くの愛情を形に、彼女の傷痕に触れる。
その間、ずっとマリンの頬は、涙が伝うままだった――。
だけど、その涙は悲しみと苦しみに満ちた涙ではなく、
幸せと嬉しさに満ち溢れた涙。
彼女は、もう幸せだった――。


「途中で痛くなったら、すぐに言ってくれよ。」
「うん…」
マリンの脚が、正面に向かい合う、
衣類を全て脱ぎ捨てたパーシヴァルの手で、ゆっくりと広げられる。
露わになる、マリンの、女性の一番大事な場所。
蜜に溢れるそこは、今か今かと、彼の訪れを待ち続けていた。
そこに今、経験のないパーシヴァルの分身が宛がわれる。
「いくぞ。」
「うん、きて…」
もう一度、マリンの瞳を、優しい目で見つめると、
パーシヴァルは人生で初めての挿入を開始する。
「んっ!ぁっ…!ぁあっ…!」
「ぅ…ぁあ…」
遂に繋がる、二人の身体。
初めて女性の中に立ち入ったパーシヴァルは、
少しでも自分の知っている知識を動員して、
彼女になるべく苦しい思いを与えないように、彼女の奥に到達させるよう努める。
「…ぅ…痛み、大丈夫か…」
「ぁ…大丈夫、だから…もう…少し…奥に…」
「わかった…」
彼女の声が導くままに、パーシヴァルは更に奥へと立ち入る。
「!…ぅぁ…ん…!」
「っ…届いたか…?」
「ぅん…届いた…」
「…すまん…。やっぱり痛かったんだよな…。泣いてるじゃないか…」
「何度も言わせるなよ…嬉し涙だから、これは…」
そう応える笑みは、作られたものではなく、心からのものだった。

痛くなかったかと言えば、それは嘘になる。
どんなに痛みを与えないように努めようとしても、彼はまだ「初めて」。
多少の痛みを与えてしまうのは、仕方のない事だった。
だが、そんな事はマリンにとって、問題ではなかった。
むしろ、痛みを与えように努め、
痛みを与えてしまったことを気にし、謝罪する彼の気持ちが嬉しかった。
そして、それ以上に嬉しい事。
本当の意味で、初めて男性と繋る事が出来た…。
このセックスは、パーシヴァルにとって、文字通り初めてのセックスである。
だが、マリンにとっても、「初めて」に満ちたセックスだった。
愛し合う最愛の男性と、身も心も繋がった。
そう、それは彼女にとって、本当の「初めて」の時。
嬉しさを、彼女は抑えきる事は出来なかった…。

「動いても、いいか…?」
「うん、頼む…」
お互いの顔を見つめ合い、抱き締めあったまま、パーシヴァルは動き始めた。
「ん…ぁ…ぁあ…」
ゆっくりと、マリンの中で、パーシヴァルが動く。
与えられる快楽は、刺激的な強いものではなく、
優しさを帯びた、ゆっくりと身体中に広がっていくもの。
それはマリンの身体だけでなく、心にも響き、心地よさを覚える。
「ぁ…はぁ…んっ…あ…」
はっきりと耳に届く、自分の口から発せられる甘い嬌声。
自身が放つそれも、心地よく耳に届く。
その声が、幸せに満ちた気持ちから起こっている事を知っているから。
「もっと…ぁ…もっと強く…ぁん…きて…」
「…マリン…マリン…!…マリン…!」
マリンの懇願の声に応えるように、パーシヴァルの動きが強くなる。
同時に、マリンを抱き寄せる彼女の腕にも、より強い力がこもる。
「もっと…もっと…!…パーシヴァル…! もっと…!」
彼の身体を抱き返すマリンの手にも、彼に負けないぐらいの力が宿る。
静寂の中に響く、二人の身体が打ち付けあう音、同時に起こる水音、
そして、お互いを呼び合い、想い合う二人の声。
その全てが、幸せのメロディーとなって、二人の耳に届く。

絶対に傷付けさせはしない。
絶対に穢させない。
絶対に、守る。
最愛の人の身体を抱きながら、パーシヴァルは心に誓った想いを反芻させる。
彼女は、幸せを感じてくれている。
彼女は、自分の想いに応えてくれた。
とっても、嬉しかった。
愛する彼女の幸せは、彼にとっての幸せともなった。
守り続けたい、彼女の幸せを。
創り続けたい、彼女との幸せな未来を。

二つのさだめ、二つの命、二つの想い。
それは、一つに繋がっていく――。

「んぅ…ん…ふぁ…ちゅるぅ…ちゅ…ちゅっ…ちゅぅぅぅ…!」
二人のお互いを求め合う気持ちは最高潮に達し、
繋がる心と体は、より二人を近い存在にする。
どちらからともなく近付いた唇は、すぐに重なり合う。
そして、激しいキスが繰り返される。
言葉を発さなくとも、お互いの想いが伝わり合う。
キスを終えたかと思うと、
マリンは激しく弾む豊満な乳房に彼を導き、彼に愛撫を促す。
「ちゅ…ちゅぅ…ちゅるぅぅぅ!」
「んぅぅぅぅ…!」
伝わり合う愛情と愛情。
全ての交わりは、お互いにあたたかいものを伝え合う。
交わりは激しくなっても、決して乱暴なものではなかった。
二人の一挙手一投足には、全てにお互いへの愛情がこもっていた。
「はぁ…はっ…なぁ、俺…」
マリンは乳房への愛撫を終えて口を離したパーシヴァルの頬を包み込むと、
甘い吐息と共に言葉を吐き出した。
「もうそろそろ…んっ…イキそうなんだ…ぁっ…
 抜かないで…あっ…このまま…ぁあ…
 ナカで…んんっ…ナカで出して…ぁんっ…出して…!」
「…ああ…!」
甘い吐息に交じったその声が、二人を「初めて」のその時へと導く。

「はぁっ…はぁ…んっ…ちゅるぅ…んっ…ちゅぅ…!」
到達の時を前に、再び重なる二人の唇。
繋がる下半身にも負けないぐらい、お互いの全てを求める激しいキス。
二人の頬は、既に汗と涙に濡れていた。
涙は唇にも伝い、キスの味を甘酸っぱくする。
幸せの涙に濡れたキス。
その涙は、より二人の心を一つにする。
好き。
大好き。
愛している。
世界中の誰よりも。
伝えたい想いは、一言で伝えられるものではない。
抱えきれない想いが、そこには溢れている。
想いを伝えるのは言葉だけじゃない。
言葉にせずとも、想いは伝わるのだ。
そして、二人は、確かに伝え合う。
何よりも伝えたい、一番大事な想いを。
(マリン…! マリン…!!)
(パーシヴァル…! パーシヴァル…!!)
繋がった下半身。
口付け合う唇と唇。
重なる肌と体温。
一つになる、想い。
そして。

マリンの中で、パーシヴァルの想いは形となって弾けて、
マリンの想いは形となったパーシヴァルの想いをその身体で受け入れて、
二人は一つになったまま、同じ世界を見て、感じる――。





「…ん…」
眩しさを感じて、マリンはまどろみから覚める。
ゆっくりと開く瞼、視界に飛び込んでくる光。
そして。
「…おはよーさん。」
陽光に負けない、眩しくも優しい、彼の笑顔。
同時に起こる、あたたかい気持ち。
目覚めた朝、大好きな彼が、そこに居た。
かつて、母が、シュネーが居たように、
今、彼はそこに居る。
「ぅん…おはよう…。」
笑顔でそう返したところで、肌寒さを感じると共に、
マリンの顔に羞恥心から起こる熱が上る。
一糸まとわぬ姿のまま、彼女は眠っていた。
そして、目の前の彼も。
お腹の中に、熱い温もりを感じて、昨晩の事を想起させる。
――あの後も、力尽きて眠りに落ちるまで、何度も何度も、求め合った事を。
――あの幸せな時間は、全て現実だったのだ。
――そして、これからも―。
「…パーシヴァル。」
「うん?」
「…ありがとう。」
優しく笑みを浮かべると、マリンの方から彼の身体を抱き寄せる。
抱き返すパーシヴァルの腕は、強く、頼もしく、あたたかい。
朝の光に照らされて、二人の体温が、笑顔が、想いが交錯する。

――色々と迷惑かけると思うけど、改めて、これからもよろしく、な―。
――俺も、色々と大変な想いをさせちまうかもしれねえけど、
こちらこそ、よろしくな――。

――大好き――。


眩しく輝かしい朝。
開かれた二人の、明るい未来を象徴するような朝だった。

未来は、もう始まっている。
二人の、明るい「未来」が――。



おしまい
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プロフィール

無頼

Author:無頼
ようこそ。
どうぞ、ごゆるりと。

↓管理人の特に好きなパワポケCP
6主×瞳さん
羽柴君×夏海さん
10主×紫杏

6主×瞳さんスキーな同志、
随時求みます。

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